患者さん向けガイド

ブラケット・マウスピース型矯正装置(インビザライン)のお手入れ

「矯正の緊急トラブル」の多くは、実は緊急ではありません。治療を順調に進めるための毎日の習慣と、何かあったときの正しい対処法をまとめました。

毎日のお手入れ

1日5分の習慣が、2年間の治療を守ります。

ブラケット矯正の方

  • 毎食後に歯みがきを。ブラケットの上下に毛先を当てて、プラークの隠れやすい場所まで2分間。歯ぐきの際も忘れずに。
  • フロスは1日1回、フロススレッダーやウォーターフロスを使って。ワイヤーがあると時間はかかりますが、その分大切です。
  • 粘着質・硬い・噛みごたえのある食べ物は避ける — キャラメル、ガム、氷、ポップコーンの粒、丸ごとのりんご、硬いおせんべいなど。ブラケットの脱離はおやつから始まることがほとんどです。
  • 矯正用ワックスを活用。擦れる場所を乾かし、小豆大のワックスを押し当ててください。飲み込んでも無害です。
  • スポーツにはマウスガードを。矯正中でも使えるタイプをご案内します。治療前に作った既製品は合わなくなります。
  • 調整のための通院は、欠かさずお続けください。通院の抜けが、治療が長引くいちばんの原因です。

インビザラインの方

  • 1日20〜22時間、毎日。アライナーは着けている間だけ働きます。装着時間が治療のすべてです。
  • 外すのは食事のときだけ。装着したまま飲めるのは水だけです。コーヒーを含め、それ以外は着色や変形の原因になります。
  • 冷たい水とやわらかいブラシで洗浄。熱いお湯はプラスチックが変形するので厳禁です。
  • ケースは常にポケットに。ナプキンに包んだアライナーはゴミ箱行きになりがちです。ケースは再製作よりずっと安上がりです。
  • 交換はスケジュール通り、できれば夜に。ひとつ前のセットは予備として保管してください。
  • アタッチメントの周りはやさしく。歯の色をした小さな突起がアライナーを固定しています。外れた場合はどの歯か覚えておき、次回の来院時にお知らせください。

矯正中のトラブル — 正しい対処法

下記のほとんどは、まずご自宅で落ち着いて対処できます。そのうえで救急外来ではなく、当院へお電話ください。

ブラケットの脱離・ワイヤーが刺さる

ご自宅で:ワックスで覆ってください。飛び出したワイヤーは清潔な鉛筆の消しゴムでやさしく倒せます。どうしても覆えない長い端は、最終手段として清潔な爪切りで切っても構いません。

1〜2日以内にお電話を。ほとんどは簡単な修理で済みます。

リテーナー・アライナーの紛失や破損

ご自宅で:直近まで使っていた合うセット(前のアライナーや古いリテーナー)に戻り、再製作までフルタイムで装着して歯の後戻りを防いでください。

その週のうちにお電話を。固定を失った直後が、歯のいちばん動きやすい時期です。

バンド・装置のゆるみ

拡大装置やバンドがぐらつくとき。ご自宅で:痛みがなければそのままにし、完全に外れた部品は保管してお持ちください。

お電話ください。早めの受診が必要か、次回まで待てるかをご案内します。

口内炎・粘膜の擦れ

装着後の数週間や調整後にはよくあることです。ご自宅で:ぬるま湯の塩水うがい、擦れる箇所にワックス、やわらかい食事を1〜2日。市販の鎮痛薬も使えます。

通常は次回来院まで様子見で大丈夫。2週間たっても治らない場合はお電話を。

強い痛み・腫れ・お口のけが

大きな腫れ、発熱、お口への強い衝撃、歯のぐらつきは別です。装置の問題ではなく、歯科の緊急事態です。

当日中にすぐお電話ください。呼吸や飲み込みに影響する腫れがある場合は、先に救急外来へ。

数日空けたらアライナーが入らない

ご自宅で:入らないトレーを無理に押し込まないでください。ひとつ前のアライナーに戻して2〜3日フルタイムで装着し、再挑戦を。「チューイー」を噛むとしっかり収まります。

数日たっても入らなければお電話を。次のマウスピースへ進むのは控えてください。

迷ったら、まずお電話ください。

上記のほとんどは、2分の電話で解決します。診療時間内にお電話いただければ、受診が必要かどうかを判断し、できるだけ早い日時をご案内します。日本語でのご相談も承ります。

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